鹿の湯
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那須のピリッと来るお湯へ

寝坊した・・・
旅行に出るつもりだったけど、起きて出発するのがだいぶ遅くなってしまった。
とりあえず、北に向かってバイクを走らせる。
国道4号線を、ひたすら北へ。
走っているうちに、次第に行き先が思いついてきた。
そうだ、昔行ったことがある那須の温泉を目指そう。

駐車場から殺生石
駐車場から見た殺生石

そしてたどり着いたのが、那須の殺生石だ。
たどり着くと、ふんわりと硫黄の匂いが漂ってくる。
無料の駐車場にバイクを止めて、殺生石へ向かおう。

殺生石
駐車場からほど近い殺生石

殺生石とはその昔、九尾の狐が退治されて石なったものだという。
いまでも妖気が漂い、草も生えず、虫や動物たちが犠牲となる・・・
という伝説で、実際は火山性ガスが湧き出していて、草が枯れたり動物が犠牲になったりしているというところだ。
駐車場から5分もたたずに殺生石だ。
軽い観光にちょうどいい。

殺生石からふもと
殺生石からふもとを見下ろして

殺生石のあるところは標高が高く、見晴らしがよい。
ここまで、急な坂道を登ってきただけに、達成感のある風景だ。
おっと、メインの温泉に行かなくては・・・

鹿の湯 上から
殺生石から少し下ったところにある、鹿の湯

殺生石から少し下ったところに、鹿の湯という温泉がある。
この温泉が、自分は結構好きなのだ。
受付は17:30まで、入浴は18:00まで。
おおう、結構ぎりぎりになってしまった。
入れる時間は短いが、たっぷり堪能させてもらおうか。

鹿の湯
風情のある鹿の湯

鹿の湯には、シャワーも洗い場もない。
古い木でできた浴場には、それぞれ41度、42度、43度、44度、飛んで46度と48度の浴槽が並んでいる。
44度までならなんとか入れるが、46度以降のお湯はもう我慢比べのような状態だ。
熱く、硫黄の匂いが強い温泉は確かに好みだが、この温度は高すぎる・・・
なんとか48度に一瞬入れたくらいで、ギブアップ。
46度のお湯でも30秒くらいが限界であった。

風呂上り、体の熱が引かなくてぐったりしていると、

「ナイスファイト」

と一緒に入っていた人から声をかけられた。
身体に染み付いた熱と硫黄の香り、共に48度のお湯に浸かった連帯感・・・
あれ?温泉ってこういうものだっけ?

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