今日の愛車は0cc!!ひたすら島を走り回るぜ!!
波照間島は黒糖の生産が多い島。
背丈より高いサトウキビを横目に走っていく。
レンタサイクルをこぎだしてしばらくして気づく。
……結構アップダウンが激しいな、この島……
波照間島といえば、サトウキビ、最南端、そして『泡波』だ。
この島で細々と作られている、生産量の少ない泡盛。
本土ではプレミア価格で取引される泡波が作られているのが、ここ波照間島酒造所。
さあ、泡波は……
まさかの、正月休み!!
……ですよねー、まだ正月明けてすぐだからね……
他にも島の共同売店を覗いてみたけど、結局泡波は見当たらなかった。
気を取り直して、島巡りを再開。
町の外れにある、石造りの展望台みたいなもの。
これが史跡の『火番盛』だ。
異国の船が来たときに狼煙を焚いて知らせるための火番盛。
ここから島伝いに宮古島まで狼煙を繋いでいくらしい。
他の島に立ち寄るときも、見ていこうか。
島を縦断して、たどり着いたぞ日本最南端!!
ここが一般人が行ける最南端の地。
とはいえこの最南端の碑、崖っぷちに立っているわけでもなく、さらに南側に行くことができる。
日本最北端の宗谷岬ははっきりと最北端の感じがあったけど、ここ波照間島の高那崎はいまいちどこが最南端なのかが分かりづらい。
最南端の碑の向こうにも岩場が続いていて歩いていくことができるが、足場も悪く、どこが一番南なのかもはっきりしない。
真の最南端を目指して歩いた、岬の先は崖っぷち。
あまり最南端を目指して崖から落ちてしまっては元も子もない。
このへんを『最南端』としておこうか。
仕方ないので立ちよった場所は、こちらは間違いなく日本最南端の公衆トイレだ。
このあたり、在るものすべてが『日本最南端』
そしてこちらは『日本最南端の自動販売機』
せっかくなのでさんぴん茶を買って飲み干す。
……日本最南端のゴミ箱はどこだ?
ゴミを減らしたいのは分かるけど、自動販売機にゴミ箱くらいは付随させてほしい。
波照間島といえば、最南端の他にも『ハテルマブルー』で有名だ。
真っ白な砂浜と、ハテルマブルーの海。
綺麗な海岸はいくつもあって、ハシゴしながらお気に入りの砂浜を探すのも楽しい。
浜に行く途中に面白いものがあった。
カゴを引きずって砂浜に行き、拾ったゴミはここにおいておけばOK
遊び感覚で参加できるし、砂浜も綺麗になる。
いくらマナーを説いても漂着ゴミは減らないけれど、これなら面白がってみんなゴミを拾っていく。
なかなか面白いアイディアだ。
自分も遊び半分で砂浜のゴミを拾い、ここに置いてきた。
そしてこの島、ところどころにヤギがいる。
大きなヤギは綱に繋がれて、その範囲の草をもしゃもしゃ食べているが、
子やぎなんかはロープもなしで、好き勝手に草をはんでいる。かわいい。
地元の店に立ち寄った時、聞いてみた。
「この島、ヤギがいっぱいいますね」
「そうなのよ。親戚で集まった時とかに食べるのよ」
……食べられちゃうのか、あのヤギたち……
またこの島の隠れた名物はこの風車。
日本では珍しい「可倒式風車」だ。
ここ波照間島は風が強く、風力発電には向いているが、台風の常襲地でもある。
普通の風力発電だと台風で壊れてしまうが、この風車は倒すことによって台風をやり過ごすことができる。
さらにメンテナンスも倒した状態で行えるので、高所作業も減る。
離島はどこも内燃発電で、石油価格も輸送コストもかなりかかってしまう。
このような取り組みが増えてくれればいいのだけど。
走り疲れたら一休み。この島の名物は黒糖。
カフェでコーヒーと黒糖チーズケーキを頂いた。
コーヒーのアテに黒糖もついている。
この島の黒糖は手収穫のサトウキビで作られていて、評判も高い。
丁寧に作られた黒糖は、それだけでよいお茶菓子になる。
のんびりしてると、もうそろそろ夕方の船の時間だ。
そろそろ港に戻ろうか。
夕方の便も、来るときと同じ『ぱいじま2』
この船が就航して、比較的安定して波照間島へ来れるようになってきている。
さらに波照間島と石垣島を結ぶ小型機も就航する。
今度は泊まりで来たいなぁ……
そんなことを思いながら、石垣島に戻るのだった。