飲みすぎた・・・重い頭を抱えて、石巻駅へ向かう。
ここから仙石東北ラインで高城町駅へと向かう。
仙石東北ラインを走るのはハイブリッド気動車、HB-E210系だ。
ディーゼルと電車のインバータの音が入り混じった奇妙な音で、仙石東北ラインは発車する。
この間通ってきた仙石線の線路だが、うとうとして見落としてた部分を今日は見ていく。
東名駅付近は津波で押し流され、高台移転した集落と併せて駅も移転した区間だ。
仙石東北ラインを高城駅で降りる。
仙石東北ラインはこの先寄り添ってくる東北本線の線路に乗り入れて仙台駅まで直通するが、そこまで乗っていると目的の列車に乗り継げない。
線路が近くを走っているなら歩けばいいじゃん!!
高城町駅から松島駅までの距離は500m程度。
乗り継ぎには充分すぎる時間が確保できて、さらにコンビニで調達する時間もあった。
松島駅でリゾートみのりに乗る。
この列車は陸羽東線の温泉へ向かう観光列車だ。
シートもゆったり特急仕様。
さきほどのコンビニで調達した酒を開けて、車窓を眺める。
仙北平野が広がるこの光景、結構好きだ。
昨日も通った小牛田駅を、今度は陸羽東線へと向かう。
だんだんと山が迫ってくる。列車は鳴子温泉へと到着する。
鳴子温泉駅に到着。ゆるきゃらのお出迎えだ。
ここでリゾートみのりは長時間停車する。
鳴子温泉駅といえば、駅の足湯があるところだ。
アナウンスのおススメに従って、足湯へ。
鳴子温泉の泉質は硫黄の香りがしてすべすべになる、本当にいいお湯だ。
そのお湯が滔々と流れだす駅前の足湯に浸かり、ほっと息をつく。
実は陸羽東線の予定はあまり決めていない。
陸羽東線沿線には複数温泉があって、どれも捨てがたい。
「1本後の列車に乗る」とだけ決めておいて、あとは当日の気分で入る温泉を決めるのもありだ。
あそこの温泉は行ったことあったっけ?いや、このまま鳴子温泉に入りに行くのもありだよな・・・
とりあえず、先に進んでみるか!!
鳴子温泉を出たリゾートみのりは鳴子峡に差し掛かる。
ここは秋になると紅葉が美しいスポットだ。
この時期でも雄大な渓谷美を眺めることができる。
そして、さんざん迷った結果だが、中山平温泉でリゾートみのりを降りることにする。
ここから徒歩15分くらいのところにある、「しんとろの湯」が目的地だ。
しんとろの湯に到着。ちょっぴり雨が降ってて寒かったので、早めに風呂に入りたい。
さっそくお湯に・・・おおぅ!!これはいいお湯だ!!
肌がつるつるになる、アルカリ性のお湯。
そして、ほんのりちょっとだけ硫黄の香り。
鳴子の湯も好きだけど、この湯はかなりの当たりだ!!
ここの温泉は一切の加水、加温をしていないという。
源泉の温度は93度、このまま使うには熱すぎる温度だ。
ここ、しんとろの湯では木の樋を張り巡らせ、湯舟まで遠回りさせて温度を冷やし、適温で入れるようにしているという。
また、温泉の熱で床暖房、冬季の駐車場の融雪などもやっているらしい。
風呂上り、床暖房でぬくぬくしていると眠くなる。
はっ!!列車の時間だ!!
中山平温泉を出てしばらく走ると、川と並走するようになる。
この川は小国川。下流で最上川と合流し、日本海へ注ぐ川だ。
陸羽東線から陸羽西線へ繋ぎ、日本海へ向かう自分は、この川の流れとともに西へ向かう。
新庄駅へ到着。新幹線を向かいのホームに眺める。
ここから先は陸羽西線。乗り換えかと思ったら、同じ列車が名前を変えてそのまま陸羽西線の列車になるらしい。
なんだ、乗り換えなくていいのか。
新庄駅を出てしばらく走ると、最上川と並んで走るようになる。
さっきの小国川も、この川に合流して流れていく川だ。
最上川の流れを風呂上りのぼんやり見ながら、西へ、西へ。
終点の余目はもうすぐだ。